飼い猫のためのガイド · 03

猫の行動と気持ち:しっぽ・耳・鳴き声から読み解く

しっぽをピンと立てる、耳を伏せる、ゴロゴロ鳴く。猫のしぐさにはそれぞれ意味があります。しっぽ・耳・鳴き声・姿勢から気持ちを読み取る方法と、ストレスのサインを説明します。

Miauly · 2026年10月17日公開 · 2026年10月17日更新

猫は、犬のように分かりやすく喜びを表すことは少ないかもしれません。でも、しっぽや耳、鳴き声、体の姿勢を使って、いつも自分の気持ちを伝えています。

この記事では、猫のしぐさの読み方を紹介します。大切なのは、一つのしぐさだけで判断しないことです。体全体の様子と、その場の状況をあわせて見ると、猫の気持ちがよく分かるようになります。

しっぽ

しっぽは、猫の気持ちがいちばんよく表れるところです。

  • ピンと立てる: うれしいとき、ごはんがほしいとき。
  • 立てて小刻みに震わせる: うれしくて興奮している。近づきながらなら「かまってほしい」の合図かもしれません。
  • 大きくゆっくり振る: 機嫌がよく、安心している。
  • 大きくバタバタ動かす: イライラしている、怒っている。そっとしておきましょう。
  • タワシのようにふくらませる: 驚いた、怖い、または相手を威嚇している。
  • 後ろ足の間に隠す: 怖がっている。体を小さくして、身を守ろうとしています。
  • 前足を包むように巻きつける: リラックスしている。

犬がしっぽを振るのは喜びのサインですが、猫がしっぽを激しく振るのは、多くの場合イライラのサインです。犬と同じように考えないよう注意しましょう。

なお、しっぽは神経が集まった敏感な部分です。むやみに触ったり、引っぱったりしないでください。

耳

耳は、猫が何に注意を向けているかを教えてくれます。

  • 前を向いている: 興味を持っている、落ち着いている。
  • 横にぺたっと寝かせている: とてもリラックスしている状態です。
  • 体を小さく丸めて、耳まで折りたたんでいる: 怖がっているサインです。

同じ「耳が倒れている」状態でも、体全体がゆったりしているか、縮こまっているかで意味が変わります。

鳴き声

  • ゴロゴロ: 一般的には、リラックスしているときや、甘えているときのサインです。
  • ニャー、ニャオ: あいさつのようなもの。何か行動を起こす前ぶれのこともあります。
  • シャー、ウー: 怒っている、警戒している。興奮しているので、落ち着くまで見守りましょう。

ゴロゴロは、いつも機嫌がよいとは限りません。具合が悪いときや不安なときに鳴らす猫もいます。ゴロゴロだけで「元気だ」と判断せず、ほかの様子もあわせて見てください。

姿勢と体の動き

  • 毛を逆立て、背中を丸め、しっぽをふくらませる: 自分を大きく見せて相手を威嚇しています。近づかず、そっとしておきましょう。
  • 片足を上げて止まる: 逃げるか、立ち向かうか、次の行動を迷っています。
  • おなかを見せて寝転ぶ: 安心しているサインです。ただし、おなかを触られるのが好きとは限りません。

遊びと狩り

猫は狩りをする動物です。室内で暮らす猫にも、獲物を追いかけたいという気持ちがあります。毎日、猫じゃらしなどを使って一緒に遊びましょう。おもちゃを獲物のように動かし、ときどき物陰に隠すと、猫は夢中になります。

遊ぶ時間が足りないと、退屈やストレスから、いたずらや攻撃的な行動が増えることがあります。

爪とぎ

爪とぎは、猫にとって欠かせない行動です。古い爪をはがして手入れをするだけでなく、においをつけて自分の存在を示す意味もあります。家具で爪をとがれたくない場合は、猫がよく通る場所や、寝床の近くに爪とぎを置いてみましょう。縦型と横型、両方を用意すると、猫の好みが分かります。

ストレスのサイン

猫は、ストレスを次のような形で表すことがあります。

  • 体をしつこくなめたり、かんだりして、毛が抜ける。
  • トイレ以外の場所で排せつする。
  • 食べる量が変わる。
  • 触ろうとすると、かんだり引っかいたりする。
  • 隠れて出てこない。
  • 遊ぶ時間なのに、寝てばかりいる。

ストレスの原因には、引っ越し、家族が増える、家具や食器の変更、留守番の時間が変わる、新しい猫が来る、来客や雷、花火などがあります。

対策としては、高い場所や隠れられる場所を用意する、遊ぶ時間を増やす、同居の猫とくつろげる場所を分ける、といった方法があります。引っ越しや旅行のときの工夫は猫との引っ越し・旅行、新しい猫を迎えるときは新しい猫を家に迎える方法で説明しています。

急に行動が変わったら

いつもと違う行動が急に増えたときは、病気や痛みが原因のこともあります。急に怒りっぽくなった、隠れてばかりいる、トイレを失敗するようになった、といった変化があれば、まず動物病院で体の状態を確かめてもらいましょう。猫の体調不良のサインもあわせてご覧ください。

よくある質問

猫がしっぽをバタバタ振っているのは、喜んでいるのですか?

多くの場合、イライラしているサインです。そっとしておきましょう。

ゴロゴロ鳴いていれば、機嫌がいいのですか?

多くはリラックスや甘えのサインですが、具合が悪いときや不安なときに鳴らすこともあります。ほかの様子もあわせて見てください。

家具で爪とぎをされて困っています。

猫がよく通る場所や寝床の近くに、しっかりした爪とぎを置いてみましょう。縦型と横型の両方を試すのもおすすめです。