飼い猫のためのガイド · 04

猫種を知る:品種でわかること、わからないこと

スコティッシュ・フォールド、メインクーン、ペルシャ、雑種。猫種から分かることと分からないこと、品種ごとにかかりやすい遺伝性の病気、子猫を迎えるときに確認したいポイントを説明します。

Miauly · 2026年10月17日公開 · 2026年10月17日更新

「メインクーンは大きくておだやか」「ペルシャはおっとりしている」。猫種の紹介には、よくこんな言葉が並んでいます。たしかに、品種にはそれぞれの特徴があります。でも、品種がその猫のすべてを決めるわけではありません。

この記事では、猫種から分かること、分からないこと、そして純血種の子猫を迎えるときに確認したいことを説明します。

猫種とは

猫種(品種)とは、体の大きさ、毛の長さ、顔の形、毛色などの特徴を目指して、人が交配を重ねてきた猫のグループです。

一方、特定の品種ではない、いわゆる雑種(ミックス)の猫もたくさんいます。雑種だからといって、純血種よりかわいくない、賢くないということはまったくありません。

品種から分かること

体の大きさや見た目。 品種によって、成長したときのおおよその大きさや、毛の長さ、顔の形が分かります。

お手入れの手間。 長毛の品種は毛玉ができやすく、毎日のブラッシングが理想です。短毛の品種は、毎日でなくても大丈夫なことが多いです。お手入れの方法は毎日の猫のお手入れで説明しています。毛色や模様については猫の毛色と模様もご覧ください。

かかりやすい病気。 品種によっては、遺伝が関係する病気が多く見られます。代表的なものは次のとおりです。

病気主な特徴多いとされる猫種の例
骨軟骨異形成症軟骨や骨の異常。関節にコブができ、歩き方がぎこちなくなるスコティッシュ・フォールド
多発性嚢胞腎腎臓に袋状のものができ、腎臓の働きが少しずつ失われるペルシャ系、エキゾチック・ショートヘア、ヒマラヤンなど
肥大型心筋症心臓の筋肉が厚くなり、血液をうまく送り出せなくなるメインクーンなど

スコティッシュ・フォールドの折れ耳について

スコティッシュ・フォールドの特徴である折れ耳は、実は骨軟骨異形成症という軟骨の異常によって起こるものです。アニコム損保の記事では、折れ耳のスコティッシュ・フォールドはすべてこの病気を発症していると説明されています。手首や足首に骨のコブができ、関節がかたくなって、足を引きずったり、走らなくなったりすることがあります。

遺伝子が関わる病気のため、根本的な治療法はなく、痛みや炎症をおさえる治療が中心になります。マンチカンの短い足、ペルシャやヒマラヤンの短い鼻、アメリカンカールの反った耳なども、品種改良で生まれた特徴で、関連する病気に注意が必要とされています。

見た目のかわいさだけでなく、その特徴が猫の体にどんな負担をかけているのかも、知っておくことが大切です。

品種から分からないこと

品種によって、活発さや人との関わり方に傾向があるのは事実です。でも、同じ品種でも性格は一匹ずつ大きく違います。

猫の性格は、生まれ持ったものだけで決まるわけではありません。子猫の時期にどんな経験をしたか、どんな環境で育ったか、飼い主とどう関わってきたかも、大きく影響します。

「この品種だからこういう性格のはず」と決めつけず、目の前の猫をよく見ることが大切です。

迎える前に自分に問いかけたいこと

  • 毎日、遊んだりお手入れしたりする時間はどれくらいあるか。
  • 長い毛を毎日ブラッシングできるか。
  • 家は静かか、にぎやかか。子どもや、ほかの動物はいるか。
  • 遺伝性の病気が見つかったとき、治療費を負担できるか。
  • 15年、20年と、最後まで世話を続けられるか。

純血種の子猫を迎えるときに確認したいこと

1. 生年月日を確認する。 ブリーダーやペットショップは、生まれてから56日(8週)を過ぎるまで、子猫を販売したり、販売のために展示したりすることが禁止されています。この期間に親や兄弟と過ごすことは、社会性や健康のためにとても大切です。購入するときは生年月日を確認しましょう。

2. 親猫の情報を聞く。 その品種に多い遺伝性の病気について、親猫が検査を受けているかを聞いてみましょう。多発性嚢胞腎などは、遺伝子検査で発症の素因を調べることができます。

3. 飼育環境を見る。 できれば実際に見学し、親猫の様子や、飼育場所が清潔かどうかを確かめます。

4. マイクロチップの登録を変更する。 販売される子猫にはマイクロチップが入っています。迎えたら、登録情報を自分の情報に変更しましょう。

5. 健康の記録を受け取る。 ワクチンや駆虫の記録をもらい、早めに動物病院で健康チェックを受けましょう。

保護猫という選択肢

純血種だけが選択肢ではありません。保護団体や自治体の動物愛護センターでは、たくさんの猫が新しい家族を待っています。大人の保護猫なら、性格がすでに分かっているので、自分の暮らしに合う猫を選びやすいという良さもあります。

先住猫がいる家に迎えるときは、新しい猫を家に迎える方法も参考にしてください。

よくある質問

純血種は雑種より体が弱いのですか?

一概には言えません。ただ、品種によっては遺伝性の病気が多く見られるため、迎える前に調べておくことが大切です。

スコティッシュ・フォールドの折れ耳は病気なのですか?

折れ耳は、骨軟骨異形成症という軟骨の異常によって起こるものです。関節の痛みなどが出ることがあるので、日ごろから歩き方や様子をよく見てあげてください。

子猫は生後何日から買えますか?

ブリーダーやペットショップは、生後56日を過ぎるまで子猫を販売できません。購入するときは生年月日を確認しましょう。