「メインクーンは大きくておだやか」「ペルシャはおっとりしている」。猫種の紹介には、よくこんな言葉が並んでいます。たしかに、品種にはそれぞれの特徴があります。でも、品種がその猫のすべてを決めるわけではありません。
この記事では、猫種から分かること、分からないこと、そして純血種の子猫を迎えるときに確認したいことを説明します。
猫種とは
猫種(品種)とは、体の大きさ、毛の長さ、顔の形、毛色などの特徴を目指して、人が交配を重ねてきた猫のグループです。
一方、特定の品種ではない、いわゆる雑種(ミックス)の猫もたくさんいます。雑種だからといって、純血種よりかわいくない、賢くないということはまったくありません。
品種から分かること
体の大きさや見た目。 品種によって、成長したときのおおよその大きさや、毛の長さ、顔の形が分かります。
お手入れの手間。 長毛の品種は毛玉ができやすく、毎日のブラッシングが理想です。短毛の品種は、毎日でなくても大丈夫なことが多いです。お手入れの方法は毎日の猫のお手入れで説明しています。毛色や模様については猫の毛色と模様もご覧ください。
かかりやすい病気。 品種によっては、遺伝が関係する病気が多く見られます。代表的なものは次のとおりです。
| 病気 | 主な特徴 | 多いとされる猫種の例 |
|---|---|---|
| 骨軟骨異形成症 | 軟骨や骨の異常。関節にコブができ、歩き方がぎこちなくなる | スコティッシュ・フォールド |
| 多発性嚢胞腎 | 腎臓に袋状のものができ、腎臓の働きが少しずつ失われる | ペルシャ系、エキゾチック・ショートヘア、ヒマラヤンなど |
| 肥大型心筋症 | 心臓の筋肉が厚くなり、血液をうまく送り出せなくなる | メインクーンなど |
スコティッシュ・フォールドの折れ耳について
スコティッシュ・フォールドの特徴である折れ耳は、実は骨軟骨異形成症という軟骨の異常によって起こるものです。アニコム損保の記事では、折れ耳のスコティッシュ・フォールドはすべてこの病気を発症していると説明されています。手首や足首に骨のコブができ、関節がかたくなって、足を引きずったり、走らなくなったりすることがあります。
遺伝子が関わる病気のため、根本的な治療法はなく、痛みや炎症をおさえる治療が中心になります。マンチカンの短い足、ペルシャやヒマラヤンの短い鼻、アメリカンカールの反った耳なども、品種改良で生まれた特徴で、関連する病気に注意が必要とされています。
見た目のかわいさだけでなく、その特徴が猫の体にどんな負担をかけているのかも、知っておくことが大切です。
品種から分からないこと
品種によって、活発さや人との関わり方に傾向があるのは事実です。でも、同じ品種でも性格は一匹ずつ大きく違います。
猫の性格は、生まれ持ったものだけで決まるわけではありません。子猫の時期にどんな経験をしたか、どんな環境で育ったか、飼い主とどう関わってきたかも、大きく影響します。
「この品種だからこういう性格のはず」と決めつけず、目の前の猫をよく見ることが大切です。
迎える前に自分に問いかけたいこと
- 毎日、遊んだりお手入れしたりする時間はどれくらいあるか。
- 長い毛を毎日ブラッシングできるか。
- 家は静かか、にぎやかか。子どもや、ほかの動物はいるか。
- 遺伝性の病気が見つかったとき、治療費を負担できるか。
- 15年、20年と、最後まで世話を続けられるか。
純血種の子猫を迎えるときに確認したいこと
1. 生年月日を確認する。 ブリーダーやペットショップは、生まれてから56日(8週)を過ぎるまで、子猫を販売したり、販売のために展示したりすることが禁止されています。この期間に親や兄弟と過ごすことは、社会性や健康のためにとても大切です。購入するときは生年月日を確認しましょう。
2. 親猫の情報を聞く。 その品種に多い遺伝性の病気について、親猫が検査を受けているかを聞いてみましょう。多発性嚢胞腎などは、遺伝子検査で発症の素因を調べることができます。
3. 飼育環境を見る。 できれば実際に見学し、親猫の様子や、飼育場所が清潔かどうかを確かめます。
4. マイクロチップの登録を変更する。 販売される子猫にはマイクロチップが入っています。迎えたら、登録情報を自分の情報に変更しましょう。
5. 健康の記録を受け取る。 ワクチンや駆虫の記録をもらい、早めに動物病院で健康チェックを受けましょう。
保護猫という選択肢
純血種だけが選択肢ではありません。保護団体や自治体の動物愛護センターでは、たくさんの猫が新しい家族を待っています。大人の保護猫なら、性格がすでに分かっているので、自分の暮らしに合う猫を選びやすいという良さもあります。
先住猫がいる家に迎えるときは、新しい猫を家に迎える方法も参考にしてください。
よくある質問
純血種は雑種より体が弱いのですか?
一概には言えません。ただ、品種によっては遺伝性の病気が多く見られるため、迎える前に調べておくことが大切です。
スコティッシュ・フォールドの折れ耳は病気なのですか?
折れ耳は、骨軟骨異形成症という軟骨の異常によって起こるものです。関節の痛みなどが出ることがあるので、日ごろから歩き方や様子をよく見てあげてください。
子猫は生後何日から買えますか?
ブリーダーやペットショップは、生後56日を過ぎるまで子猫を販売できません。購入するときは生年月日を確認しましょう。
出典と編集注記
- アニコム損保 — 猫の「骨軟骨異形成症候群」ってどんな病気?
- アニコム損保 — 「多発性嚢胞腎」ってどんな病気?
- アニコム損保 — 心筋症(拡張型・肥大型)<猫>
- 環境省 — STOP!生後56日までの犬猫販売!
Miaulyが上記の出典をもとに作成し、2026年10月17日に内容を確認しました。