猫はきれい好きな動物で、一日の多くの時間を毛づくろいに使います。それでも、飼い主の手助けが必要なところがあります。ブラッシング、爪切り、歯磨き、そして清潔なトイレ。毎日の小さな習慣が、猫の健康を守ります。
この記事では、家でできるお手入れの方法と、そのコツを説明します。お手入れの時間は、猫の体の変化に気づくチャンスでもあります。
ブラッシング
短毛の猫は、毎日ブラッシングをする必要はありません。手ぐしがすっと通らなくなったときや、毛玉を見つけたときが、ブラッシングのタイミングです。
長毛の猫は毛玉ができやすいので、毎日ブラッシングするのが理想です。毛玉を放っておくと、皮膚のトラブルの原因にもなります。どの品種にどれくらいのお手入れが必要かは、猫種を知るも参考にしてください。
やり方: まず毛並みにそってブラシをかけます。次に毛を逆立てるようにとかし、最後にコームで細かいところを整えます。力を入れすぎず、やさしく行いましょう。
ブラッシングが苦手な猫には、ほおやあごなど、触られて喜ぶところから少しずつ始めます。できたらほめて、おやつをあげましょう。
爪切り
成猫の爪切りは、月に1回くらいが目安です。ふだんから爪の様子を見て、伸びていたら切りましょう。
やり方: 肉球を軽く押すと、爪が出てきます。爪の内側に見えるピンク色の部分は血管です。血管から2mmほど先を残して、とがった先だけを切ります。
一度に全部の爪を切ろうとしなくてかまいません。苦手な猫は、1日に数本ずつ、こまめに切りましょう。
爪とぎも欠かせません。猫がよく通る場所や寝床の近くに、縦型と横型の爪とぎを用意しましょう。
歯磨き
食べかすは歯垢になり、1週間以内に歯石に変わるといわれています。歯石がたまると、歯周病につながります。
歯磨きは毎日が理想ですが、難しければ2〜3日に1回を目安にしましょう。いきなり歯ブラシを使うのではなく、次のように少しずつ慣らします。
- 口のまわりを触り、歯や歯ぐきに手で触れることに慣らす。できたらほめて、おやつをあげる。
- 指にガーゼや歯磨きシートを巻き、前歯から奥歯へ、歯と歯ぐきをやさしくなでる。
- 猫用か子ども用の小さな歯ブラシを、えんぴつを持つように持つ。歯の根元に45度くらいの角度で当て、小刻みに動かして1本ずつ磨く。
嫌がったら、すぐにやめましょう。人間用の歯磨き粉は使わず、猫用のものを選んでください。歯石が多い、口がくさい、よだれが多い、食べるのをためらう、といった様子があれば、動物病院に相談しましょう。健康診断や予防については猫の予防ケアで説明しています。
目・耳・鼻・肉球
- 目: 目やには、水やぬるま湯でしめらせたガーゼやコットンで、やさしくふき取ります。目を開けない、目やにの色がいつもと違うときは受診しましょう。
- 耳: 見える範囲の汚れだけをふきます。耳の奥の掃除は、耳の中を傷つけるおそれがあるので家ではしません。健康な猫なら、気になったときだけで十分です。
- 鼻: 鼻のまわりの汚れを、しめらせたガーゼでふきます。鼻水がにごっている、くしゃみが増えたときは注意しましょう。
- 肉球: 月に1回くらい、ごみがはさまっていないか、乾燥していないかを見ます。
トイレ
猫にとって使いにくいトイレは、トイレ以外での排せつの原因になります。猫が気持ちよく使えるトイレを用意しましょう。
数: 猫の数+1個が理想です。2階建ての家なら、各階に1つずつ置くとよいでしょう。
大きさ: 猫の体長の1.5倍以上の長さがあり、中で向きを変えられる余裕のあるものを選びます。砂をかける深さも必要です。
置き場所: 人目が気にならない、静かで風通しのよい場所に置きます。食事の場所からは離し、人の通り道は避けましょう。
猫砂: 粒が細かく、においが少なく、すぐに固まるものが好まれる傾向があります。猫によって好みが違うので、何種類か試してみるとよいでしょう。
カバーの有無: カバー付きのトイレは、見られるのが苦手な猫に向いています。ただし、においがこもりやすいので、こまめに様子を見ましょう。
掃除の目安:
- うんちやおしっこは、こまめに取り除く。
- 猫砂は、半月に1回くらい全部入れ替える。
- トイレ本体は、月に1回くらい丸洗いする。
トイレをきれいにしておくと、おしっこやうんちの変化にも気づきやすくなります。トイレの様子から分かる体調のサインは、猫の体調不良のサインで説明しています。
お手入れを楽しい時間に
お手入れは、猫がいやがらない短い時間から始めるのがコツです。終わったら、ほめたり、おやつをあげたり、一緒に遊んだりしましょう。「お手入れのあとにはいいことがある」と覚えてもらえば、だんだん受け入れてくれるようになります。
| いつ | すること |
|---|---|
| 毎日 | トイレの掃除、水の交換、遊び、長毛の猫のブラッシング |
| 2〜3日に1回 | 歯磨き(できれば毎日) |
| 半月に1回 | 猫砂を全部入れ替える |
| 月に1回 | 爪切り、肉球のチェック、トイレの丸洗い |
| 年に1回以上 | 動物病院での健康診断 |
よくある質問
短毛の猫もブラッシングが必要ですか?
毎日でなくても大丈夫です。手ぐしが通りにくくなったときや、毛玉を見つけたときにブラッシングしましょう。
猫のトイレはいくつ必要ですか?
猫の数+1個が理想です。家が2階建てなら、各階に1つ置くとよいでしょう。
猫の耳掃除は、綿棒で奥まですべきですか?
いいえ。耳の中を傷つけるおそれがあるので、見える範囲の汚れだけをふきましょう。
出典と編集注記
Miaulyが上記の出典をもとに作成し、2026年10月17日に内容を確認しました。