飼い猫のためのガイド · 09

猫との引っ越し・旅行:ストレスを減らすための準備

猫は環境の変化が苦手な動物です。引っ越しの準備と当日の過ごし方、新居での慣らし方、車での移動、旅行や留守番の選び方、海外に連れて行くときの検疫の流れを説明します。

Miauly · 2026年10月17日公開 · 2026年10月17日更新

猫は、なじんだ場所でいつもどおりに過ごすことを好む動物です。引っ越しや旅行のような大きな変化は、猫にとって大きなストレスになります。

でも、前もって準備をしておけば、その負担をずっと小さくできます。この記事では、引っ越しのとき、旅行や移動のとき、そして海外に連れて行くときのポイントを説明します。

キャリーに慣れてもらう

多くの猫にとって、キャリーは「動物病院に連れて行かれるもの」です。キャリーを見ただけで逃げてしまう猫もいるでしょう。

キャリーやケージは、使う日よりずっと前から部屋に置いておき、猫が自由に出入りできるようにしておきましょう。中にお気に入りの毛布を入れたり、おやつを置いたりすると、安心できる場所だと覚えてくれます。新しく買う場合は、早めに用意して慣れてもらいます。

引っ越しの準備と当日

首輪と迷子札。 引っ越しの日は、ドアや窓が開いたままになりがちで、脱走の危険が高まります。連絡先を書いた迷子札をつけておきましょう。首輪は、引っかかったときに外れる安全なものを選びます。いやがる猫には無理につけず、戸締まりをしっかり確認します。

猫の居場所を確保する。 作業中は、猫を一つの部屋に入れておくか、大きめのケージに入れて、安全で落ち着ける場所を確保します。作業をする人には、その部屋のドアを開けないように伝えておきましょう。

預けるのも一つの方法。 前日から当日まで、ペットホテルや猫好きの知人に短い期間だけ預けるという方法もあります。

移動のとき

車: キャリーやケージに入れて、座席に固定します。同乗者がいれば、キャリーをひざに抱えてもらってもかまいません。急ブレーキやカーブで体を打ったり、ドアから飛び出したりしないよう注意しましょう。

丁寧な運転: 車酔いをさせないよう、ゆっくり丁寧に運転します。長い移動では、こまめに休憩を取りましょう。

公共交通機関や飛行機: ペットの乗せ方は、会社ごとにルールが決まっています。飛行機では、猫を客室に持ち込めず、貨物室に預けることになる場合もあるので、事前に確認しておきましょう。遠方への引っ越しでは、ペット輸送の専門業者を利用する方法もあります。

新居での慣らし方

新しい家に着いたら、まずは一つの部屋から始めましょう。愛用の毛布やおもちゃなど、自分のにおいがついたものがあると、猫は落ち着きやすくなります。

猫がほおをこすりつけた布で、壁や家具の、猫の体の高さのところをなでておくと、新しい家に自分のにおいが広がります。

隠れていても、無理に引き出さないでください。猫のペースで、少しずつ家の中を探検させましょう。玄関やベランダには、ペット用のゲートを置いて脱走を防ぎます。

新しい猫を家に迎えるときも、一つの部屋から少しずつ慣らすのが基本です。くわしくは新しい猫を家に迎える方法をご覧ください。

引っ越し後の手続きと注意

マイクロチップを入れている場合は、登録している住所の変更を忘れずに行いましょう。新しい家の近くの動物病院や、夜間救急の動物病院も、前もって調べておくと安心です。

引っ越しのあとは、毛づくろいが減る、動かなくなる、トイレ以外で排せつする、攻撃的になる、といったストレスのサインが出ることがあります。元気や食欲まで落ちてしまうようなら、動物病院に相談しましょう。

旅行に連れて行くか、留守番させるか

連れて行く場合: キャリー、ハーネスとリード、携帯用のトイレは、遅くとも1週間前までに用意して、慣れてもらいましょう。食べ慣れたフード、薬、お気に入りの毛布も持って行きます。移動中は水を飲みにくいので、ウェットフードなどで水分をとらせる工夫も役立ちます。旅行への反応は猫によって違うので、いきなり遠出をせず、まずは短い外出から練習しましょう。

留守番させる場合: 1〜2泊程度なら、空調を整え、自動給餌器や給水器、複数のトイレを用意すれば、留守番できる猫も多いとされています。ただし、個体差があります。ペットカメラを置き、何かあったときに家族や友人に対応してもらえるようにしておくと安心です。

長く家をあける場合: ペットホテルやキャットシッターを利用しましょう。前もって慣らしておけると安心ですが、無理強いはしないようにします。

海外に連れて行くとき

猫を連れて海外に行き、また日本に戻ってくる場合は、出発前から準備が必要です。日本に戻るときの検疫の条件は、主に次のとおりです。

  • マイクロチップを装着する。
  • 生後91日以降に狂犬病の予防注射を受け、30日以上あけて2回目を受ける。
  • 2回目の注射のあと、指定の検査施設で抗体価検査を受ける。
  • 日本に到着する40日前までに、動物検疫所に届け出る。

条件が整っていないと、帰国後に最長180日の係留検査が必要になることがあります。行き先の国の条件もあわせて、動物検疫所の案内で早めに確認しましょう。

変化のあとは様子をよく見る

引っ越しや旅行のあとは、しばらく猫の様子をよく見てあげてください。食欲、トイレ、行動に変化が続くときは、猫の体調不良のサインも確認しましょう。

よくある質問

猫は何日くらい留守番できますか?

1〜2泊程度なら、環境を整えれば留守番できる猫も多いとされています。それ以上はペットホテルやキャットシッターを検討しましょう。

引っ越しの日、猫はどこにいればいいですか?

一つの部屋か大きめのケージに入れて、安全な場所を確保しましょう。短期間、ペットホテルや知人に預ける方法もあります。

猫を海外旅行に連れて行けますか?

連れて行けますが、日本に戻るにはマイクロチップや狂犬病の予防注射、抗体価検査などの準備が必要です。動物検疫所の案内を早めに確認してください。